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清々しい位に晴れた空、鳥の囀り、1日の最高の始まり。
「………だのに、」
はぁ、とあたしの気分は真逆だ。
フッと視線を上げれば、見たくもない奴の姿。
「なんで、いるかな」
奴は、あたしに気づくと、小さく笑う。それがまたかっこよく見えてムカつく。
「椿」
「………何しに来たわけ……朔夜」
「迎えに来た」
「理由は」
「一緒にいたいから」
「…………」
あたしは、無言で朔夜の横を通りすぎる。直ぐに追いかけるように歩き出した朔夜にまた、ため息を一つ。
あたしは、きちんと断ったはずだ。
仲間にはならない。
赤髪と戦うことで、解決した問題のはずだ。
「…………」
「………」
お互い、会話はない。


