月夜に舞う桜華




「そうだ。例え皇蘭がなくなっても」

「俺達は桜姫の側にずっといる」

「そう誓った」



一生………誓った。




「あぁ……そうだったな…」


小さく笑い目を瞑る。
あの日々には戻れないと思う。
だけど、この思いは消えることはない。


「………今度こそ、桜姫と一緒に」

「司、どこにいるんだ?」

「まだ、確証はないが………」



言葉を切る。


確証はない。
だが、桜姫はここにいると思う。



「場所は、帝都高校」

「帝都………だと…?!」

「雅龍の奴らが通ってるだろ!」

「あぁ、だが、桜姫はそこにいる」


一端言葉を切り、俺は、三人を見る。


「…………見つけるぞ」


俺達の、大事な姫を。