ニヤリと笑う。
そういう奴の敗北する姿を見るのは大好きだ。


「大人しく、仲間になれっ」


ヒュッと飛んできた拳を今度は避けずに手で受け止めた。


「………は?」


赤髪だけでなく、倉庫の中にいた全員が同じ反応をする。


「反撃――」


そのまま受け止めた拳を放し直ぐに手首を掴んで引き寄せ溝尾に一発。その後距離をとって回し蹴り。


「グッ」


吹っ飛んでいく赤髪を見て、あれま、と瞬かせる。


(やっぱ一年半はきついなぁ……)


体が鈍ってる。


「っいてぇ……」

「そ」

「んだよ……」

「空手やってたからね。」


あたしは、空手を混ぜて攻撃するから、そこらの雑魚のただ殴りかかってくるものに負けはしない。