あいつは、あたしが死んだと思っているだろうから。
そっと腹部に手を当てる。
服の下には一生消えることのない傷跡がある。


それは、あたしが、桜姫が死んだという証。


「………どうした?」

「!否、別に、」


ハッと我に返って、何でもないと手を腹部から離した。


ジッ朔夜が見つめてくるが受け流す。


「残念ながら、あたしはお前等に護られる程弱くなったつもりはない」

「………わかんねぇだろ」

「なら、やってみる?赤髪君」


ニヤリと笑ってあたしはベッドから立ち上がった。


五人の近くによって壁に寄りかかる。


「そうだ………赤髪にあたしが負けたら雅龍に入る………てのは?」

「は?」


朔夜以外が目を見開く。