月夜に舞う桜華




「………離せ」


帰ろうとしたが、手を取られて動けない。言わずもがな、朔夜の仕業である。


「………座れ」

「何故」

「………今の皇蘭は、最悪です」


茶髪が手元にあった紙を見ながらあたしの様子を窺ってくる。


「新しい総長になってから、変わってます」


総長が変わって、幹部も皆変わり、全部が変わった。
見境なく喧嘩をし、暴走は毎日のごとく、女も出入りが激しくなった。


一部は、薬にも手を出しているという話もある。


「………それが?」

「、貴女のチームですよ?」

「今は違う」


あたしは、朔夜の手を振り払おうとする。しかし、朔夜の手は離れない。


「………何も感じねぇの?」


今まで黙っていた赤髪が、口を挟む。