――――居場所……くれるの?
そうだ。
椿の居場所は俺だ。
あいつには渡さない。
「…………そこを退け」
「まだ、言う……っ」
形振り構ってなんかいられない。
雷心の返事を待たずに俺は間合いを詰めて鳩尾に渾身の力を入れる。
衝撃に前のめりになった雷心の背中にも一撃食らわせた。
力なくそのまま地面に倒れた雷心に俺は哀れみを向ける。
「悪いな」
お前があいつを思うのと同じ、否それ以上に俺には椿が大事なんだよ。
遠くの方で爆音が聴こえる。
同じようで違う爆音に俺はニヤリと笑う。
「じゃ、後は頼んだからな」
小さく呟いて俺は椿の消えた方へ駆け出す。
重い扉を開け、外へと繰り出す。
道は三つに別れている。
別の倉庫に続く道、拓けた道路に続く道。そして、海へと続く道。
「チッどこに行きやがった」
選択肢は三つ。


