それは、見事に命中して、あたしの足に引っかかった和は、地面に体を叩きつける。
「っ」
「ハッ……」
「くそが………」
むくりと起き上がろうとした和の頭を掴んでそのまま地面に叩きつける。
グッと呻き声を聞いてあたしは和から距離をとる。
「………あたしもまだまだいけるだろ」
「っ……よぇえよ」
「そうか?」
息が上がる。
確かにあたしは弱くなっている。だが、まだこの男より強い。
和は、ナイフがある。しかしあたしは素手だ。その差がある。
「………っ」
呼吸を整えようとしたあたしの視界がぐらりと歪む。
貧血気味なのに血を流してしまった。
「―――疲れたなぁ」
血に汚れた金髪をかきあげながら和は呟く。
あたしも、疲れた。


