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「はぁ、は……」

「は………っ大分息上がってるんじゃねぇの?」

「和こそ……っ」

「残念……気のせいだ」


はぁ、はぁ、と荒い息遣いが倉庫の中を木霊する。


「っ」


ズキッと痛みが走り、顔を歪めた。
痛みが走った場所に目をやると、服が裂けそこから血が滲んでいた。
そこだけではない。体の至るところから血の赤が服を染めていた。


ナイフに素手は中々厳しいものがあるとあたしは唇を噛み締めながら悔しく思う。目の前に立っている和は、ナイフを片手に呼吸は荒いが平然としている。
もっとも、肋骨を何本か折ってやっているが。


「………いい加減、諦めろよ」

「嫌だね」

「諦めるの、得意だったろーが!」


ひゅっとナイフを片手に和が攻撃してくる。


「っ」


紙一重で避けて、避け際に和の足に狙いを定める。