朔夜を好き?
まさか、あり得ない。
朔夜もそうだろう。
お互い利用することはあっても何かしらの感情を抱くことはない。
少なくともあたしは。
「………」
未だ騒ぎ続けている輪に背を向ける。
スタスタと歩き出したあたしに、雅紀がポツリと呟く。
「なら、……いいんだけど」
その声はとても不安げだった。
「あ!!椿また!!」
何メートルか歩き進めた所で、潤が声をあげる。
肩越しに振り返れば、眉を上げている男達があたしを睨むように見つめている。
え……何ですか……?
「勝手になんで行くんだよ!」
小走りで駆け寄ってきた潤が頬を膨らます。その後ろに他の連中がついてくる。
「なんで、て終わらなさそうだったし」
「一言言えよな!」
椿のためならすぐに話なんか終わるんだしっと潤は頬を更に膨らます。


