月夜に舞う桜華




「椿、今日の放課後暇か!?」

「?どうして?」

「連れていきたい場所があるんだよ」


ニコニコと珍しく上機嫌な潤に、しかし、朔夜がバッサリと切り捨てる。


「無理だ」

「あ?てめぇには聞いてねぇよ」


ギロリと朔夜を睨むが本人はどこ吹く風だ。


「放課後は俺と一緒だ」

「勝手に決めんな」

「前から決まってる」


(………あたしは初耳だけど)


朔夜の言葉にあたしは今日何度目か分からないため息をつく。
何だろう、まだ朝なのにこの疲れた感じは。


「んなの知るか!」

「別に知ってほしくない」

「っ、良い気になるなよ……!」


青筋が見え始めた潤に、ハッと朔夜は鼻で笑う。流石、煽るのが上手だ。


「………椿」


二人を眺めていると、横から声をかけられる。