下校時間になり、昇降口へ向かう途中の事だった。 「美織ちゃん、時間ある?」 「こうちゃん?」 階段を降りていたら、段飛ばしで降りてきたこうちゃん。 3学期入って会うのは初めてだったからちょっとびっくりした。 しかも急いでいるような感じだし。 「うん。今日は塾ないし」 「ちょっと話があるんだけどいい?」 「うん。いいよ」 「じゃ、あの公園で」 あの公園。 ジンの家の近くにある公園。 私はうなずくと、先に行く事にした。