これを隙って言うじゃないか?
あああ、私ってば・・・!
すると彼は微笑んでくれた。
「僕だから、
言っても平気ですよ。」
そう言ってまた笑うと、
「行きましょう」
私が隣にいるのを確認して歩きだした。
え、ああ?
私は流れで彼と歩くことにした。
僕だから、平気・・・、
ねぇ。
本当に信じていいのだろうか。
私は肩の力を入れっぱなしにしていた。
警戒心を忘れないようにしていると、
隣から声がした。
まあ、声の主なんて一人しかいないのだが。
「僕、ジュン・ラウド・ウィットといいます。」
急に言われたから、無意識にも、肩がビクっとしてしまった。
「え、あえ?」
日本人らしからぬ名前にスッと頭に入っていかない。
「ハーフ、ですか?」
出会ったときから思っていたけど・・・、
瞳の色とか違うし。
「まあ、そうですね」
「へえ・・・、
あ、すみません、なんて呼べばいいですか?」
名前長すぎでさすがにフルネームじゃ呼べない。
「えー、周りからはジュンって呼ばれてます。」
「じゃあ、
ジュンくんで。」
いきなり呼び捨ては気が引ける。
すると彼はふふっと笑った。
?
「少しこそばゆいです。
くんづけで呼ばれるなんてないものですから。」
ポリポリと頭をかくジュンくん。
照れてるのかな?
それとも、嫌・・・?
「不快ですか?」
私は顔色を伺うように話しかけた。
すると彼はハッとしたようにこっちを向いた。
「いえ!
今はこれで大丈夫です。」
ニっと、最後に笑って言った。
今は?
なんだそれ。
これから呼び方変わるみたいな。
まあいっか。日本語間違ったのかもしれない。

