何時間も話し合いを行った末、実験の内容が確定された。
まずは、人間が結界境線を通れるかということ。
もう一つは結界師が結界境線を通れるかということである。
会長方はどうやら警察と何かしらの繋がりを持っているようで、死刑宣告者を実験に使わせてもらうという。
また、勇気ある結界師に協力してもらうことになった。
結界師は結界境線をくぐるために自らの結界を使うのか。
それとも自分自身で一部の結界境線を弱めるのか。
ゆりなを早く助け出すために迅速にかつ正確に行おうと会長がおっしゃってくださり、3日後に早速実験が成されることとなった。
________3日後
日が高く昇る頃、俺たちは山に到着した。
当たり前だが、夜に行うなどしてしまうと出現したヴァンパイアを始末するという手間もかかるので、日中に行う。
罪人をのせた車が到着する。
中から幹部達に両手をしっかりと掴まれ、
そして両手首を銀の輪でつながれている男が降りてくる。
ゴクリ、俺は生唾を飲み込んだ。
男が結界境線の前に立つ。
男はとても肝のすわったような顔をしていた。
周りに緊張が走る。
男が結界境線に一歩足を踏み入れた。
そのときだ。
_____ブォン・・・!!!
風が、吹いた。
いや、そんな表現では生温い。
突風だ。
「っ・・・!」
そこにいる周りの者は目を見開く。
飛ばされた、弾き飛ばされた。
そしてすぐ近くの木にめり込んで意識を失っている。
服をめくると、腹は異常なまでにへこんでいて、泡を吹いている。
すぐに目をそらす者もいるほど、とてと無残な姿であった。
俺たちは手を合わせた。

