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――――…あ、ああれ…?






あまりに熱くなりすぎて、足を踏み外してしまったあたしは木から落ちた。……はずだった。






それなのに、突然強風が吹き抜けたと思ったら、あたしの身体は雲にでも乗ったかのようにふわり、と浮いていた。



心臓がドクドク、と高速で脈打つ中、そっ、と目をあける。





今まで遠くだった顔が、今はものすごく近くにある…。






…ち、ちちち近い近い近い…っ!!






そして、あ…と気づく。





…あたし、どさくさに紛れてなに告白してるんだろう…っ



なにもあの場で言うことなかったのに…




しかも、当の本人はものすごく複雑な表情を最初はしていたが。






「大丈夫ですか?千秋さま」





そう言って、次の瞬間には、ふっ、と微笑む。




それだけでも色々な気持ちが溢れてくるっていうのに…。






「…あたし、狐燈だけは…失いたくない…っ」





ふいに出てきた言葉をそのまま発した途端、あたしの涙腺は崩壊し、ボロボロ、と涙が止めどなく溢れてきた。