…付き合って早2年
まだキスもしたことがない
いや、普通なのか?
過去に付き合った人も居ない、女子の感覚もわからない
そんな俺に普通だ何だなんて分かるはずがない
むしろ無理
それに
湊さんの目も厳しい
高校もそろそろ終わりに近付いてる
「身長もあれから30cm伸びたってのに…」
今では俺が若菜を見下ろす立場だ
まだまだ成長期は終わっていない!…ハズだ
「晶ー!」
「あ、若菜」
「ごめん、遅くなっちゃった」
「別に気にしてねぇよ。それより、お疲れ様」
「ありがとう、晶。大好き」
…どうしよう
可愛すぎて直視できない
まぁ、できるけど
「どうだ、順調か?」
「うーん、そこそこかな」
若菜は今、《体育祭実行委員長》という肩書きを持っている
体育祭が近づくにつれ、仕事が増えていくらしい
そんな俺は選抜リレーのアンカーという肩書き…いやポジションがある
「晶こそ、順調?」
「え?何が?」
「……は?」
あれっ?
俺何かあった!?