桜はなんだか実感が湧かない。

 もう、訳が分からない。

 何が何だか。

 ただ、ぼおっと立っている。

 多分、普通に声かけても気付かないよな・・・。


「姉ちゃん、お姉ちゃん。」

 檀の声にやっと我に返った桜。

 辺りをきょろきょろ見回すと、友篤の母はいなくて、先生はいる。

「そろそろ時間だよ。」
「そうだね。」

 桜が一歩歩き出すと、皆はついていく。

 いつもの風景に戻った。

 待ち遠しかった風景。

 桜はまだ実感が湧かない模様だが。

 朝の戦闘は終わった。