あんなことがあって、アキラにその感情が芽生えたのは、至極当然のように思えた。
想いは、日増しにつもるばかり。
会って、その姿を見て、そして、その声を聞いて、触れてみたい。
どんな人物なのだろう。
あちらは、アキラの想像の中で、キイロ。
黄色がよく似合う、ふわふわの髪の、おんなのこ。
考えに考えて。
ものすごーく考えて。
アキラは、いつもよりも幾分意識して、その字を書いた。
想いが、猫を越えてあちらに伝わればいい。
そう、思いながら。
『ものすごく変な話ですけど、普通の友達よりも、なんだか、近くに感じます(笑』
その日の夜。
トレイに入っていたメモ用紙。
それに書かれた文字を見て、アキラは小躍りするほど喜んだ。
猫に向かってガッツポーズ。
『ぐうぜんですね。ちょうど、そう思ってました ^-^』