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「…―――というわけで、無事就職しました!」

「そう、良かったわ。」


白に囲まれた病室、ベッドに横たわるお母さんにとりあえず職にありつけたこと、住まいにも困らないということを伝える。

安心したかのように微笑むお母さんを見て、何だかとても嬉しくなる。それに、顔色もだいぶいいし、あたしも安心した。


「だからお母さん、何の心配もいらないから、たまにはゆっくり休んでね。」

「ごめんね。ユリ。」


謝らないで、お母さん。
今までの分、こんな時だからこそ、今度はあたしが頑張るから。お母さんを支えるから。


「気にしないで。あたしは大丈夫だから。」


だからお母さん、早く元気になって、また一緒に暮らそうね。




【01*END】