ふたりぼっち兄弟 〜No.±0〜【BL寄り】



「このぬくもりは兄さまだけのものだ。兄さまだけの…、那智、ずっと一緒だぞ」

「はい、ずっと一緒です。離れるわけないじゃないですか」


ゆっくりと俺の背中に手を回す那智は、「大好きです」毒気をも抜いてしまう笑顔で俺に告白。誰よりも大好きだと甘えてくる。

嗚呼、那智だけが俺を俺だと認め、飢えた心を満たしてくれる。


「大好きだ」密着する体をより密着させて、

「おれの方が大好きです」手を重ねて、

「俺の方が倍」視線をかち合わせて、


「おれはその倍です」笑って、



「じゃあ引き分けな」じゃれ合う。



ひと時の安らぎだった。



次第に那智は仕事の疲労が出てきたのか、目を閉じておやすみモード。

俺も目を閉じてオフモードに入る。少しだけ休憩だ、母親は午前様帰りになるっぽいし。


目を閉じていても、俺の腕は片割れを抱きすくめていた。


弟もまた、重ねた俺の手を握り締め続けていた。


俺等は切っても切れない…、家族よりも家族愛の濃い兄弟になっている。