「当たり前だろ」
例えば、那智が死にそうな時、死んでしまう時、俺も一緒に死のう。
逆の時もそう、絶対にひとりにはしないさ。
「大好きだ、那智。俺等は一緒だ。ずっと、ずっと、ずーっと一緒だぞ。
大人になっても、じいちゃんになっても、死ぬまで一緒だ」
「兄さま…、おれもう…つらいよぉ」
熱で弱っているせいか、那智がもう駄目だと弱音を吐いてきた。
俺は那智の布団に潜り込んで、グズグズと涙を零す弟の体を抱き締める。
「辛いな、毎日が辛いよな。
ごめんな那智、兄さまが非力なばっかりに。
でも那智、まだ駄目だ。
俺等は死なない。死ねないんだ」
簡単に生きることを諦めちゃいけねぇ。
このまま親の玩具で終わるなんて、兄さま、真っ平ご免だ。
自由を手に入れて、二人で気ままに暮らそう。
楽しい毎日にするんだよっ。
暴力も無い。
命令も無い。
虐待も無い。
いつか馬鹿みたいに笑う毎日が訪れるから。俺が掴んでみせるから。
簡単に挫けちゃ駄目だ、那智。
努力して、それでも駄目だったら、俺と一緒に死のう。



