―――…女子たちのマセた会話でよく耳にする、ファーストキス話を思い出す。 いつかは自分達もするんだろうって会話していた。 ファーストキスは普通のキスよりも大事なものらしく、相手を選びたいそうだ。 那智もいつかは女子と? 彼女と? ……ンなことさせるかよ、だって那智には彼女なんてデキねぇんだから。 那智は俺さえいればいいんだ。 大事な弟を他人に渡せるか。 醜い独占欲が渦巻く。 俺は寝顔を覗き込んで、そっと微笑んだ。 「那智、ファースト。兄さまが貰うからな」