そんなある日のこと。
俺はいつものように駆け足で帰宅。
というより全力疾走。
今日は係りのせいで少しばかり帰る時間が遅れたんだ。
那智が心配だった。急いで家に帰って相手してやろう。帰宅時間が遅れたことを謝ろう。
そんなことを思い巡らせながら、俺は家に帰った。
靴を脱いで、綺麗に並べて(じゃないと母さんに大目玉だ)、自室がある二階に駆け上がる。
「那智、ただいま。悪い悪…って、あれ? いねぇ」
てっきり二階で絵でも描いてると思ったんだけど、那智は部屋にいなかった。
さてはリビングでこっそりとテレビを観てるな?
あいつ、テレビが好きだからな…。
「仕方の無い奴だな」
俺はランドセルを置いて、一階に下りるとリビングをこっそりと覗き込む。
そこには母さんと、また新しい恋人がいちゃこらしている最中だった。
うーっわ、真昼間からキスしてやーんの。
べろちゅーっすか、真昼間から。
あ、もう夕方の刻だけど。



