ふたりぼっち兄弟 〜No.±0〜【BL寄り】



「なあなあ。下川の噂、本当なのか? 虐待の噂」



それはデリカシーも何も無い質問、本を読んでいた俺はシカトを貫いた。


「本当は嘘なんだろ」


からかってくる同級生の名前は宮辺(みやべ)。

「この嘘つき」

「本当はちげぇんだろ?」

組んで澤山(さわやま)と大塚(おおつか)が面白がって俺に食って掛かってくる。

嘘も本当も言ってねぇだろ…、こいつ等。
目を細めて、ガンを飛ばすけど宮辺も澤山も大塚もその他同級生も真実を追究してくる。


「ちょっとやめなよ」


俺を庇ってくるのは教室にいた女子達。
けど、向こうの好奇心は尽きることが無いようだ。

無理やり俺の腕を掴むと、席から引きずり出して、「証拠を見せろよ!」俺を小突いてくる。

だから、俺は何も言ってないだろ? 俺の口から噂、出したか?

冷ややかな目で集団を睨む俺は、「クダラナイ」素っ気無く一蹴。
俺の態度が気に食わなかったのか、ひとりが羽交い絞めにして服に手を掛けてきた。


「ざけるな! てめぇ等っ、やめろ!」


体を見られたくない俺は、初めて抵抗を見せた。
前に立つ宮辺を蹴り飛ばして暴れたけど、向こうの力には遠く及ばず。自分の非力を思い知った。


「ほら、やっぱり嘘なんだろ! 虐待っての」

「るっせぇ! てめぇ等にはカンケーねぇだろうが! てめぇ等みてぇな、親に甘やかされたガキには!」


身を捩って暴れに暴れる。
椅子を机を目前の生徒を蹴って、大暴れする俺に対して向こうは数人。

伸びてくる数本の手が俺を床に押さえつけてきた。
女子達が騒いでいる。


「先生を呼んで!」


なんてチクリ魔が発生、俺は余計暴れた。


担任に事が知れ渡ったら、それこそ親に伝達されて、俺は大目玉だ。