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月日は流れ、俺は12を迎えた。

年齢的には小学校高学年。今年で六年生になり、小学校生活最後の年を迎えたわけだけど思うことは無い。


学校での俺は殆ど笑わない、能面を被った人物を演じているから。
友達なんて殆どいない。
てか、いないし、作らない。作っても無駄だって分かってるから。


学校内では俺が虐待を受けてるって真実は既に知れ渡ってる。


けど、誰も何も言わない。
少なくとも常識を持った大人は。

子供はというと、好奇心旺盛なのか、それとも興味本位なのか、普通に虐待されてるかどうかを聞いてくる。野暮な奴もいたもんだ。

学年が上がるにつれてなくなったけど、低学年の頃は結構聞いてくる輩が多かった。


まあ、今でも多いけどな。



その証拠に昼休み終わり、掃除時間が始まる10分休み、教室にいた俺は同級生の男児数人から声を掛けられた。