「ずーっと一緒にいてくれ。な?」
むむっと眉根を寄せている那智は、「うんっと?」首を傾げに傾げて頭のクエッションマークを一杯浮かばせている。
幼い那智には理解が出来なかったみたいだ。
だけど一つ、理解できたようで、那智は小指を出してきた。
「なち、にいしゃとずっといっしょにいる。おやくそく」
あどけない笑顔で俺の小指と自分の小指を絡ませてくる弟に、「約束だ」俺は指きりを交わした。
酷く顔が綻んでしまうのは、どうしてだろう。
約束を交わすことに、安堵する俺がいた。
俺の誕生日に那智から貰ったもの。
・五枚の絵(チラシ紙の裏)
・名の知らない小さな花束
・お菓子(チョコ二つ)
・ずっと一緒にいるっていう約束(形式は指きり)
十歳を迎えた日。
それは初めてにして最高の誕生日を過ごすことができた日。
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