ふたりぼっち兄弟 〜No.±0〜【BL寄り】



ツーッと目から零れてくる涙は、頬を伝って俺のジーパンへと落ちる。

 
「にいしゃ?」


はらはらと零れ落ちる雫は生温かい。
微風に曝されると、じんわりと雫に宿った熱が冷めていく。

恍惚に俺は那智を見つめた見つめ続けた。
瞬きすら忘れて、それこそ呼吸さえ忘れて。


「…にいしゃ? どこかいたいの?」


どうしたの、と顔を覗き込んでくる那智を抱き締めたのはその直後。
必死に嗚咽を漏らしながら、俺は那智の小さな肩口に顔を埋める。


「にいさまっ…、いつもっ、ひとりでさっ」

「うん?」


「いっつも、いっつもひとりでっ、ひどりでっ、さみしくてっ、づらくでっ」

「…にーしゃ?」


「なちっ、なぢっ…、俺っ、生まれでぎでっ…、良かっだんだなっ。おれっ、おれっ…」

「なち、にーしゃのこと…しゅきだよ。しゅき」


ギュッと小さな手が背中に回ってきた。
誰も俺に触れてくれなかった、その手が俺の背中に回ってくる。


俺は今、こうして誰かに必要とされてる。



「しゅき、だいしゅき。にーしゃ。おめえとー。なちのにいしゃであいがとー」



嗚呼、俺は今、




「なぢっ、なっ、ぁぁあ…、アァアアアっ…ぁあっ!」




こうして誰かに愛されてるんだ。