ふたりぼっち兄弟 〜No.±0〜【BL寄り】


嬉しい筈なのに、すっごく嬉しい筈なのに、ひとりぼっちじゃないって分かった途端、涙が零れ落ちてくる。


おかしいな、涙って悲しいときに流すもんじゃないのか?


俺、いっつも辛い時に涙が零れるのに。

苦しくて悲しくてどうしようもない時に、涙が出るのに、どうして嬉しくて涙が出るんだろう。



「ひとりじゃ…なくなるんだ…、俺…、どーしよう、泣くほど嬉しい」



喉がひっくひっく痙攣。

目からポロポロ涙。

顔はグシャグシャ。


それはいつも、お母さんやお父さん、恋人さんにイジメられた時に作る汚い顔だけど、今日は嬉しくて汚い顔を作る。


「後で、お母さんにどれくらいで産まれるのか、聞いてみよう」


明日かな、あさってかな、一週間後かな。
産まれたら俺、いっぱいっぱい、面倒看てやるんだ。遊んでやるんだ。傍にいてやるんだ。


「きっと神さまが、俺がひとりぼっちじゃカワイソーだからってプレゼントをくれたんだ…。俺のお願い、聞いてくれたんだ」



俺は胸を躍らせながら、声を殺して泣きじゃくった。

生まれて初めて、人から大きなプレゼントを貰った気がした。