ホッと胸を撫で下ろす鳥井と、「助かった」その場にへたり込む美咲。
何よあの子、鳥井に説明を求めると、疲弊し切りながら説明。
「坊ちゃんは兄貴の言葉しか耳に入らないよう、若旦那から調教されてるんだ。
つまり、坊ちゃんは兄貴の言うことしか聞かないし、兄貴しか信用しない。
しかも兄貴に対して献身的だから…、ああやって兄貴の敵か味方か判別しては自分で殺っちまおうとするんだよ。
おかげで何人、怪我人を出したか」
「ちょ、調教って…」
「ちなみに兄貴から弟を取り上げたり、弟に触ったり、それに似た行為をしたら、今度は若旦那が動くから注意な。悪口も気を付けとけよ」
嘘でしょ、顔を引き攣らせて美咲は兄弟を見やる。
「え゛?」思わず低い声を出してしまった。
だってあの兄弟…、
「にーさま、美味しいですか?」
「足りねぇ」
「もっと?」
「ああ、もっと」
あいつ等、
なんで口移しでジュースを飲み合いっこしてるの。



