ふたりぼっち兄弟 〜No.±0〜【BL寄り】



「ッ―…!」

「声を出したらお前の負けだぜ。夕食抜きになってもいいのか、治樹?」



背中に押し付けられた煙草の火種に、俺はガクガクと震える。

上半裸にされた俺は、向こうの都合の良いゲームに付き合わされてるんだけど、そのゲームの内容はいたってシンプル。


恋人さんの押し付けてくる煙草の火種に悲鳴を上げない。

悲鳴を上げたら俺の負け。
悲鳴を上げなかったら俺の勝ち。


ルールはそれだけ。


我慢ゲームとはいったもの。

悲鳴を上げれば俺の負けは分かるけど、悲鳴を上げなかったら俺の勝ちの“勝ち”がいつなのかまったく見えない。


懸命に声を押し殺すけど、火の熱さには耐えられない。


押し付けられる度、身悶え、「ぅぁ…」微かにだけど声が漏れる。

それでも涙を滲ませながら、俺は一生懸命に下唇を噛み締めた。


我慢すれば終わる、いつものことだから。


お母さんの暴力も我慢すれば、いつかは終わる。



いつか―…。