「まさか…」三日間の出来事を走馬灯のように巡らせたのか、母親は黒幕に向かってお前の仕業だったのかって悪態。
黒幕のこと下川治樹、イコール俺は鼻で笑ってやった。
「言っただろ? ガキは成長するんだよ」
不良達のことでお悩みみたいだけど、こりゃ俺の仲間。
あいつ等、気のいい奴等バッカでなぁ。俺の頼みを聞いてくれたんだ。
「ちょいとばっかし母親を追い詰めてくれねぇ?」って。
結果はあんたを見りゃ分かる。
あいつ等は上手くあんたを追い詰めてくれたんだ。
さぞあんたは恐かっただろうな?
自分はおろか、恋人にまで不良に絡まれて、そりゃー怖いだろ? ん?
「さてと、仕上げは俺がやるわけだが…。
その前に孝之、悪いが弟を連れて二階に上がってくれ。
弟をひとりにしておくわけにはいかねぇ。
てめぇが那智を看ておいてくれ」
他人に弟を預けるのは嫌だけど、今は仕方が無い。
何事にも順序と優先順位ってのがあるからな。
分かったと返答する孝之は、おどおどキョロキョロしている那智に声を掛け、二階に行こうと誘導。
「大丈夫、俺等は兄貴の味方だ」
狼狽している那智に向かって微笑む孝之に、那智は間を置いてうんっと頷く。
他人とは極端に喋れない那智だけど、俺の事が心配でならないのか、「だいじょ…ぶ…だよね?」孝之に憂慮を口にする。
んでもって俺に声を掛けてくる。
「にーさま…、あの…」
「那智、安心しろ。孝之はこっちの味方だから。
孝之と二階で大人しくしてろ。
少しだけ兄さまは、オカアサマとお話し合いがある」



