そして運命の四日後。
いつもどおりに学校から帰宅した俺は時間を確認、七時過ぎ。
もう母親も帰宅しているだろう。もしくは家に引き篭もっていたか。
見越してリビングに入れば、やっぱりあいつはいた。
不良達の甚振りに耐え兼ねて、今日は家に一日中いたんだろう。奴は寝巻きのまんまだった。
ストレスの捌け口に那智を甚振っていたのか、台所に立つ那智の頬は腫れている。
俺の帰宅に、那智は気付いていたみたいだけど、母親は気付いてないようだ。
「酒!」奴に怒鳴られて那智は急いでワインボトルとグラスを持ち、母親のいるテーブル台に駆ける。
「おい那智、なにとろっとろ作ってるんだ! さっさと夕飯作れ!」
母親に怒鳴られて、那智は身を小さくする。
ワインボトルとグラスを並べ、そっと注ぎながら、俯きがちにボソボソと詫びを口にする。
「ご、ごめんなさい…、でも、まだあと30分は掛かります」
「チッ、使えねぇんだよ! てめぇは!」
奴が荒々しく那智の髪を鷲掴み、灰皿の縁に立てていた煙草を持って根性焼きを仕掛ける。
やってくるであろう痛みにぎゅっと目を瞑る那智、暴行を仕掛ける母親、棚に置いてあったハンドクリームを手早く掴んで投げる俺。
ハンドクリームは見事に母親の顔面に命中。
「ツっ…」
額に手を当て、那智から手を放す母親は思いっきりこっちを睨んできた。
おおっ、なんてブサイク面!



