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「―――…ほんとに悪いな、俺のために動いてもらって。
本当は手前で解決できたらいいんだけど」
学校を終えた俺はたむろ場に向かい、仲間面を演じて、つるんでいる不良達に頭を下げる。
「馬鹿だな」「気にするなって」不良達は俺に声を掛けて、孝之にいたっては肩に手を置き笑顔を見せてくれる始末。
「今まで治樹は俺達のために動いてくれただろ? 今度は俺達が返す番だ」
「孝之…」
「お前、あんなにも母親に暴力振られてたんだ。
仕返しくらいやったって罰当たらないし、俺等も協力するから。
ずっと思ってたんだぜ、なんかできることねぇかなって。
やっと治樹が動き始めたのを見て、俺等、安心してる。
な? 忠志」
リーダーに話を吹っ掛ければ、奴は照れているのか、「ゴタクはいい」さっさと始めるぞ、駐車しているバイクに向かう。
つられて仲間達も行動を開始。
「サンキュ」忠志に礼を言えば、「いいから乗れ」ぶっきら棒に礼を受け止めてくれるリーダー。
俺は忍び笑いを浮かべて、忠志のバイクの後ろに跨った。



