ふたりぼっち兄弟 〜No.±0〜【BL寄り】




「なあ…、孝之。忠志」



立ち去る背中に声を掛けて、俺は軽く目を伏せた。
演じるんだ、仲間面を作ってあいつ等を騙すんだ。俺と那智の幸せのために。自由のために。

振り返ってくる不良に視線を投げ、俺はいつものようにシニカルに笑う。



「いつか俺がてめぇ等の力借りたいって言ったら、その時は貸してくれねぇか? この優等生くんに」



「バッカ、俺はいつも言ってるだろ。手を貸すってっ、この阿呆」

と、泣き笑いする孝之。

「いつでも言って来い。遠慮するな」

と、真顔で答える忠志。


俺の仲間面した演技に騙されてくれて返答してくれる。


これだから不良は扱いやすい。

馬鹿で、意外と情に厚くて、そんでもって俺よか人が出来てて…。


そんな奴等を俺は利用する。
悪人らしく心を利用して、俺等の自由を掴むための糧とさせてもらう。駒になってもらうんだ。

他人を信じたら負けだしな。
他人を駒のように利用するって気持ちが、俺的には丁度良い。良いんだよ。