おかげさまで今では、こうして仲間として受け入れられている。
俺は俺でこいつ等を使えないかって目論みを抱き、裏で不良と仲良しこよしとつるんでいる。
不良ってのは顔が広い上に情報も長けている。
んでもって俺の経験上、仲間意識が高い。
だから何かあれば、手を貸してくれる奴等だって知っていた。
俺は自由を掴むために、こいつ等にいつか動いてもらうつもりだった。それがいつになるか分からないけど。
「―…治樹。お前、また顔に痣作ってるな」
「孝之か? これはあれだ。喧嘩でやられた」
「嘘付け、この中で誰よりも腕っ節があるくせに。母親だろ? それ。湿布やろうか?」
マンション駐車場の一角でたむろっている俺等。
ジベタリングして不味い煙草をふかしている俺の隣に腰掛けてきたのは、つるんでいる不良の一人、江島 孝之(えじま たかゆき)。
中学時代の級友で、奴は昼間、とび職をしていた。
中学と同時に見事な赤茶に髪を染めている。
よく俺に声を掛けている不良だった。
俺は煙草の灰をアスファルトに落とし、「いや…」好意を遠慮した。
「湿布なんざ貼ってたら、奴にますます暴力を食らっちまうからな。
同じ暴力を受けてる弟にも悪い。好意だけ受け取っておく」
素っ気無く返す俺にも孝之は手慣れていて、
「どうにかなんねぇのか?」
心配の念を口にしてくる。
「なってたら痣なんて作ってねぇよ」
俺は苦笑して見せる。



