許されない、キスをしよう。





「皆川さんも…ありがとうございます〜…」

涙声になりながら、私は皆川さんに頭を下げる。



「…ほんとに、ありがとうございます。」

蒼も頭を下げる。




「…お礼なら、なにがあっても仕事をやり抜くって答えた律萪に言ってあげて。律萪がそう答えなければ、私はここに律萪を連れてくる気は無かったわ。」

皆川さんはそう言うと、ふっと笑みをこぼしながらほかのスタッフさんたちにお礼を言いにいってしまった。




「あ…」

だから車の中で、あんなことを聞いたんだ…。





「…律萪ちゃん。」


改めて蒼に見つめられて、私の心臓が騒ぐ。



「律萪ちゃん、長いこと待たせてごめん。」


「…ほんとだよ。このままいくと、おばあちゃんになっちゃうかもって、不安だったんだから…。」


少し睨みながら言うと、蒼は可笑しそうに笑った。