許されない、キスをしよう。





「…ある意味、今回はこれが律萪の仕事ね。」

そう言って、皆川さんは意味ありげに笑う。



「え、え…?」

いまだに状況を掴めていない私をよそに、スタッフさんたちはにやにやとこっちの様子を伺っている。




「…俺が皆川さんに嘘ついてもらったんだ。それに…俺達のこと、『ひとひらの恋』のスタッフさんたちに一番に認めてもらいたくてさ。無理言って、集まってもらってさ…。」



驚いて辺りを見渡すと、スタッフさんたちはそれぞれが、笑顔で私たちを見てくれている。



「みんな、律萪のためにこうして集まってくれたのよ?」

そう言いながら、皆川さんが私に向かって笑う。




「みんな…」




「律萪ちゃん、おめでとう!ついに蒼くんと公認の仲ね!」

そう言ってくれたのは、メイクさんだったカスミさん。
カスミさんとは何度かお仕事が一緒になって、話を聞いてもらったりもした。




「律萪ちゃんおめでとーっ!」

「二人とも、お幸せに!」




スタッフさんたちのあったかい言葉と、蒼の気遣いに、私の涙腺が緩む。