「波琉!私の律萪ちゃんに何するのよもう!」
「…葵さん!?稔さんも!」
げんこつをヒットさせたのは、蒼のお姉さんの葵さんだった。
「げっ…姉貴も来てたの?」
あからさまに嫌そうに顔をしかめる波琉くんに、少しだけ笑ってしまった。
…反応が、蒼とそっくりだ。
「ごめんね律萪ちゃん、波琉はこの通り女ったらしなのよ。近づいちゃダメよ?」
大げさにため息をつきながら、葵さんはそう言った。
「…ふふっ。はい!」
「律萪サン、酷いよ!」
…蒼。
蒼がいない間は、蒼の姉弟が隣にいてくれるみたいで、全然寂しくない気がするよ──…

