「ニューヨーク行き、418便…」
蒼が乗るはずの飛行機の最終搭乗アナウンスがかかって、私たちは我に返った。
「…律萪ちゃん。」
少し頬を赤く染めた蒼が、まっすぐに私を見る。
「まだ、許されない恋だけど。俺、海外でも認められる俳優になって、日本に帰ってくるから。だから、その時は…」
「…その時は?」
私が問い返すと、蒼は少しだけ意地悪そうに笑った。
「俺が帰ってきたときのお楽しみにとっておいて。」
そう言うと、蒼はまた触れるか触れないかのキスを私の唇に落とす。
「…もうっ!」
怒ったふりをすると、蒼は明るく笑った。

