唇を噛んだ、その時。 「…本当の律萪を見てる人なら、律萪がどんな人物か分かるんじゃないですか?」 さっくんが、薄い笑みを浮かべて言う。 「律萪の演技を見て、感じることはこういうことですか?」 ちぃくんも、営業スマイルを浮かべてそう言った。 スタジオが一瞬静まったけれど、なんとか他の人がその場を繋げた。 …二人とも。 何よりも、私を信じてくれていた二人の気持ちが嬉しくて。 どんなに頑張っても、しばらくは涙を止められそうにはなかった。