「火傷したとこ見せて」 いつもと違う雰囲気の斉藤に、 ちょっぴりドキッとした。 私は再び制服の袖をまくり、腕を見せた。 「真っ赤だね……。 まず、冷やそうか」 斉藤は水道の蛇口をひねった。 「直接、火傷したとこに水かけちゃだめだよ? 皮膚がめくれちゃうから」 「そんなことくらい知ってるよ」 小学校のとき、保健で習ったし。 私、言えないけど女の子だし。 少しの時間、火傷したところを水で冷やして 「もう、いいかな」 斉藤は水道の水をとめた。