「爽!!」 私が呼び止めると、爽は私の方に振り向いた。 「あの……。 そういえば私。 女だってバレたら、退学だって校長先生に言われてるの」 眉を八の字にして私がそう言うと、 「大丈夫だろ」 爽は目だけを私に向けた。 「え……?」 「俺、別におまえが女だってこと誰にも言う気ねぇし」 興味なさそうに言って、爽はまたバスルームへと歩き始めた。