「じゃあ。俺が直接、確かめてあげようか?」 心臓の辺りを掴んでいた手はいとも簡単に八王子くんに指と指を絡めるようにして壁に押さえ付けられた。 ニヤリと笑って、八王子くんは私のネクタイの結び目に手をかけて少し緩めた。 「もう1回、聞くよ? おまえ、女だろ?」 とても甘く、 とても色っぽい声でそう言って――…。 今度は、私のネクタイをほどき――…。