「心配なんだよ……」 斉藤は、真剣な顔つきで私と目を合わせた。 「……え?」 「も、もちろん、友達としてだからなっ!!」 斉藤は、私から目をそらし、ベンチから立ち上がって、私に背を向けた。 「……ぷっ……」 私は、吹き出してしまった。 「な、なんで笑うんだよ!」 「だってー!! 斉藤っキャラじゃなさすぎて……」 斉藤は、そんな私に呆れてしまったのか、優しく、柔らかい笑顔を見せた。