“明日会いたい。”

そう旭ちゃんからメールがきたのは昨日。
私と旭ちゃんが通う、2つの高校の中間地点にあるカフェで待ち合わせ、今に至る。

顔や腕に傷だらけの私を見て、テーブルを挟んだ向こう側の旭ちゃんは、目を見開いた。


「雫、それ……」

「へへっ、ちょっと色々あって。」


驚きを隠せないような旭ちゃんに、こんなごまかしがきかないことはわかってた。

わかってたけどそう言って笑った私を見て、旭ちゃんは案の定、ぎりっと奥歯を噛み締める。


「……いじめ、られてた?」


ほら、ね。
やっぱり、旭ちゃんには敵わない。
全部、お見通しだ。


「……少し。」


観念してそう短く紡げば、旭ちゃんは小さく息を吐き出した。