あたし達はすぐに着替え、会議室に集まった。



「犯人は校内に入って10mほどの場所にある体育館に1人、二階の教室棟に2人だ。まずA班は体育館に行き、犯人を確保しろ。人質も保護だ。B班、C班は二階の教室棟にいる2人を確保。人質も保護する」


司令官がホワイトボードに貼ってある校内図を見て、スラスラと説明する。



「以上だ。何か質問のある者はいるか?」



みんな質問はないみたいで、黙っている。



「よし、ないなら出動するぞ!!」



「「はい!!」」



司令官の言葉にみんなが返事をし、会議室を出る。



そして走って玄関に行き、車に乗り込む。



――大丈夫かな、人質は…



お願いします、何もありませんように…



あたしは心からそう願った。



――事件現場。



現場に着くと、見慣れた黄色のテープで高校が囲まれていた。



あたし達は素早く車から降り、待機場所に着く。



「中にいる犯人はかなり興奮状態のようです。皆さん、くれぐれもお気を付けて下さい。」



警官が隊長の桐島ちゃんに話をしている。



「行くぞ」



桐島ちゃんの掛け声でみんなが真剣な顔になる。



「こちら桐島、今から突入開始します」



桐島ちゃんが小型マイクで本部と連絡を取る。



『了解。心してかかれ』



本部から伝わる無線。



よし、行くか。



あたし達は校内に足を踏み入れた――…