「別にいいじゃん! それよりさ~」 俺の問いかけを無視して、自らの話を持ち出す圭。 コイツのこういうところムカついたりするけど、もう結構慣れた。 俺は圭に質問を投げかけるのを諦め、聞く態勢へと体を動かす。 「お前さ、桃校の子を、昨日家に連れこんでなかった??」 『……。』 ――桃校。 本当の名前は、桃の原高等学校。 県内でも有数の偏差値の高さを誇る、進学校で、ことりが通っている場所。 そこは可愛い子が多いと、専らな噂だ。