ダブルベッド


「俺、今から先にシャワー浴びるから」

「うん」

「んで、上がったらすぐに寝るから」

「うん」

「俺が眠ったら、その間にお風呂行ってきな」

「うん、わかった」

 子供のようにうなずく桃香は、自分が言い出したくせに緊張しているようだった。

「そして朝は、9時に起きるようにするから」

「9時?」

「そう。池田さんは、それまでに着替えとか全部済ませといて」

「うん、わかった」

 充が敷いた予防線。

 危なっかしい行動は、眠っている間に済ませること。

「もし、それが出来なかったら……」