「気にしない気にしない。こいつ、いつもそうだから。付き合ってやってよ」 笑いながら答えたのは沢田だった。 それからは会社のウラ話や沢田と奈緒のノロケ話、充の失敗を先輩二人が散々いじったりなど、笑いの絶えない時間を過ごした。 楽しい時は短く感じるものだ。 盛り上がっている間にどれくらいの時間が経っていたのか、意識していた者はいなかった。 すっかり酔っぱらった奈緒が、 「トシ~、眠い」 と沢田に甘え出すまでは。 「眠い? つーか今何時だ?」