ダブルベッド


 クリームの手が二の腕に差し掛かると、何だか服を脱がされるような気がした。

 もちろんそんなわけがないのだが、クリームを塗る桃香の伏し目が妙に妖艶なのだ。

「ほら、反対側も」

「うん」

 いかんいかん。

 ついつい卑猥なほうにイメージを広げてしまう、男の愚かしいサガ。

 そうわかっていても、桃香が自らの腕にクリームを塗る姿は、彼女の入浴シーンを思い浮かべてしまうのだった。

 だから、顔だけは自分で塗ることにした。



 園内に入ると、ジェットコースターの音と人々の叫び声があちこちから聞こえた。

 二人はとりあえず有名どころから攻めようと、すでに長い行列の最後尾に並んだ。

「わー、今日も長いこと待たされそう」