ダブルベッド




 手を繋いだまま、遊園地の駐車場に入り込む。

 既に車はたくさん停まっていた。

 駐車料を払うためやむなく桃香の手を放すと、手のひらは汗でしっとりしていた。

 適当な場所に車を入れて、

「到着~」

 と一息つく。

「お疲れさま。ごめんね、気を使わせちゃって」

「いや、気にしないでよ」

 とは言いつつ、充はすでに疲れを感じ始めていた。

 桃香は後部座席に入れた荷物を手に取り、中を探り出す。

「今日も暑そうだね。絶対日焼けしちゃうよ」

 こう言いながら何かを取り出した。